今回の2+6枚複合形講座は、「にいにい型」と「ににいい型」のリャンメンシャンポン兄弟最大のライバルである「リャンメンカンチャン」を紹介します。
リャンメンカンチャン
【リャンメンカンチャン】
(受入11枚 257 / 変化4)
端のリャンメン部分と逆サイドのカンチャン部分の受け入れがある。受け入れ牌の種類は少ないが、その割りに数が多いという「少数精鋭主義(?)」です。
実は「リャンメンカンチャン」は「エントツリャンメン」の弟子です。
(受入11枚 257)「リャンメンカンチャン」
ツモ 捨て
→ (受入14枚 2457西)「エントツリャンメン」
「リャンメンカンチャン」と「エントツリャンメン」は、受入の牌種が単純に増えるという、完全なる上位・下位互換の関係です。
ただピンフを目指している場合は注意が必要です。「リャンメンカンチャン」は、すべての受入でピンフになりますが、「エントツリャンメン」では半分近くはピンフにならない受入です。また暗刻で牌を持たなくてはならないので、危険度と受け入れの広さを天秤にかける必要があります。
リャンメンカンチャン⇔リャンメンシャンポン
こちらは前回紹介した、リャンメンシャンポン兄弟です。
(受入11枚 347西)「リャンメンシャンポン・にいにい型」
(受入11枚 235西)「リャンメンシャンポン・ににいい型」
見てお分かりのとおり、リャンメンカンチャンとリャンメンシャンポン兄弟の受入の実力は「11枚」と、表面上はまったくの互角です。この三者はよきライバルとして互いの交流も盛んです。
(受入11枚 257)「リャンメンカンチャン」
ツモ 捨て
→ (受入11枚 235西)「リャンメンシャンポン・ににいい型」
(受入11枚 257)「リャンメンカンチャン」
ツモ 捨て
→ (受入11枚 256西)「リャンメンシャンポン・にいにい型」
特に「リャンメンシャンポン」→「リャンメンカンチャン」への変化はピンフへの手筋として平和の象徴とされています。
しかし実際にはポンができない分「リャンメンカンチャン」が、不利との評判です。そのため、「リャンメンシャンポン」から「リャンメンカンチャン」の変化を拒否したり、逆に「リャンメンカンチャン」から「リャンメンシャンポン」の変化させることも多いです。
平和を拒否するのですから、そこには当然問題が起こります。
リャンメンカンチャンの呪い
(受入11枚 257)「リャンメンカンチャン」
ツモ 捨て
→ (受入11枚 235西)「リャンメンシャンポン・ににいい型」
ツモ 捨て or
→ (受入15(-1)枚 2458西)「ピアノ+α型」
→ (受入15(-1)枚 2358西)「ピアノ+α型」
(8がフリテン)
「リャンメンカンチャン」から「リャンメンシャンポン」へ移行した場合、そこからさらに「ピアノ+α型」へ移行すると、牌の来方によっては、このようにフリテンができてしまうのです。
このフリテンを聴牌時に解消しようとすると、シャンポン待ちにせざるを得ません
(受入 4西)
これはあまりよろしくありません。
そこでフリテンにしないために「ピアノ+α型」への変化を拒否し、「」をツモ切るとします。すると・・・
(受入11枚 235西)「リャンメンシャンポン・ににいい型」
ツモ 捨て
→ (受入14(-1)枚 2457西)「エントツリャンメン」
(7がフリテン)
このように「エントツリャンメン」へ移行するときに「」というフリテンができてしまうのです。まさに「リャンメンカンチャン」の呪い・・・
ただ、この「エントツリャンメン」への変化でできるフリテンは、聴牌時にはフリテンを解消してリャンメン待ちにできます。
(受入 25)
なので、「エントツリャンメン」への変化でできるフリテンは、あまり気にしなくてもよいでしょう。
以上の流れは「リャンメンカンチャン」→「リャンメンシャンポン」の変化のときにおこるだけではなく、「リャンメンシャンポン」→「リャンメンカンチャン」を拒否した場合にも起こります。フリテンを作らないためにも、しっかり意識しておきましょう。
「リャンメンカンチャン」を拒否したときは、フリテンになるので「ピアノ+α型」にはしないこと
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